KenGのあしあと(学級通信より)

過去に出してきた学級通信を紹介

第一期 新規採用校4年目  授業参観の感想  1994.6.27  No.39

 ”昨日は、授業参観ありがとうございました。

 短い時間でしたが、感想を申し上げますと、先生には申し訳ないのですが、「うるさい」感じを受けました。

 「うるさい」と言っても、よそ事をしゃべっているとか、遊んでいるとかではなく、授業を受ける子どもたちの姿勢です。

 姿勢にも、体の移動(例えば、片手はひじをついて、片手はいすにかけて横向きになっている)と、心の姿勢(よく先生がおっしゃっている「目と耳と心で聞く」)があると思うのです。

 両方ともバッチリの子どもたちもいるのですが、何故か、生きてこないのです。

 我が子みたいな、両方の姿勢に欠ける子や、片っぽうの姿勢の子どもたちがいるからです。

 我が子を例にとるなら、先生が話をしているとき、横から口を入れる(どんどん注意してもらっても、いいですので)。

 質問があるなら、手を挙げるぐらいになってほしい。 

 また、あてられても返事をしない。

 語尾が言いっぱなし。

 だらだらしながら前に進む。

 答えがあっているかどうかよりもそれ以前で、残念な印象を受けました。

 先生は、私共よりも、他事でも直していかなければいけないところを感じておられ、日々努力をされているのだと思います。

 「まだ三年生だから」とおっしゃられるお母さん方も見えますが、私共としては、「もう三年生だから」と思います。

 でも、「三年生だから、しなさい。」ではなく、子どもたちが自ら自然にできるような心をつくってあげなければいけないなあと思います。

 なかなか我が子は、それに答えてくれませんが、きびしく、楽しくやっていくしかありません。

 「えらっそ」な事を書いて、すみません。

 これからも、よろしくご指導のほどお願い申し上げます。”

 

 率直な、厳しくて、すばらしいご意見、本当にありがとうございます。

 自分一人だけでは、なかなか気が付かない事がたくさんあります。

 このようにしてご指摘いただければハッとなり、よりよい学級作りの参考になります。

 特に、「話の横取り」「言いたいことは手を挙げて言う」「返事」はこの頃いいかげんになってきた事でもあります。

 これからまた、指導をやり直していきます。

 学級は、子どもは、教師一人の力で育てていったのでは、どうしても及ばないところがでてきます。

 教育は、教師と保護者の方々との連けいによって、より強力なものとなります。

 学級のために、子どものために、私という未熟な教師を育てるために、これからもご意見を下さい。

 いただいたご意見等は、決して無駄にはしません。

 全力こめて、生かしていきます。

 

 

 今読んでも、ドキッとなる保護者の方の「声」です。

    そして、「なるほど」と感じる、ありがたい「アドバイス」です。

 若かった私は、ずいぶん保護者の方に育てていただきました。

 「こんなときは、こうしたらいいよ。」「おれが話しておくから、先生、心配しなくて大丈夫!」など、どれだけ助けていただいたかわかりません。

 おおらかな時代でした。

 時間はゆったり流れ、失敗してもなんとかなる。

 私の「基礎」を作ってくれた時代だったと思います。