KenGのあしあと(学級通信より)

過去に出してきた学級通信を紹介

第一期 新規採用校4年目  思いを語りあい、思いを知りあう  1994.11.8 No. 74

 本音が言いあえるクラスって、いいなと思う。

 もちろん、言って悪いことはあり、それは絶対に言ってはいけない

 例えば、気にしていることだとか、体のことだとか。

 ぼくが言う本音とは

 

 言わねばならないこと

 

である。

 それは相手の不正であったり、おかしさであったり、だまっていては自分にとっても、相手にとっても、周りにとってもよくないことである。

 例えばいじめられたり、悪口を言われたりしたとする。

 それをだまって、がまんしていては相手には心の痛みはわからない。

 悲しみや辛さは伝わらないのである。

 これらはだまって、がまんしていてはいけない。

 自分の口から相手の非を、自分の悲しみ・心の痛みを語るべきである。

 これには勇気がいる。

 しかし、言わなければ相手もかわいそうだ。

 人の心を傷つけるのが平気なまま大きくなってしまう。

 やはり、勇気とは「やさしさ」である。

 『モチモチの木』で、じさまが豆太に語りかけたことは、まさに真理である。

 

 道徳の時間に、「思いを語りあい、思いを知りあう」授業がしたい。

 そして、よりよいクラスを作っていきたいと考えた。

 まずはじめに、アンケートをとった。

 クラスのめあてが守られているかどうかをたずねたものである。

 結果は・・・

1️⃣ なかよしクラス

    守られている 7人  、   守られていない 15人

2️⃣ 楽しくて、元気いっぱいのクラス

    守られている 14人  、   守られていない 8人

 

 「なかよしクラス」は、どうやら守られていないようである。

     どんなところが守られていないかというと、

・ けんかをしたり、こわい言葉をつかったり、人を泣かしたりするから

・ 悪口を言ったりする

・ 男女わかれて遊んでいる

・ ゲームとかをするときに、泣く子がいる

・ すぐにけんかになる

・ いやって言ったことを、やめない

・ なかまはずれになったり、けんかをしたりする

・ サッカーのもめごとがいっぱいある

などが書かれていた。

 これは子どもの現状を把握したいのと、クラスのめあてを意識させるために行った。

 この後、資料を配り、それをもとに考えを出し合った。

 資料はある事実をもとに、ぼくが手を加え、アレンジしたものである。

 

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 子どもの「生の声」を聞くのは、実はとっても勇気がいり、どきどきすることです。

 自分の学級作り、子どもたちへの向き合い方がシビアに問われるからです。

 このアンケートの結果を見ると、学級作りはまだまだです。

 でもこうして学級目標を振り返り、意識させるのは大切なことです。

 4月当初にたてた目標が、教室の飾りになったまま、ということがあります。

 このようにして振り返ることで、子どもたちの中に(少しですが)染み込んできます。

 さて、どんな学習になったのか。

 それは次回。