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今日は遊びのことについて書きます。
だいぶ前のことですが、わたしは、松田さんたちの遊びのなかまに入れてもらいたいと思ったことがありました。
そして、
「なかまにいれて。」
と、おもいきってたのみました。
すると松田さんたちは、いやな顔をするのです。
だからわたしは、入れてもらうのをやめて、一人で遊びました。
この前にも、こんなことがありました。
松田さんが佐藤君と何か話をしていたので、
「何の話をしているの。」
と聞いても、何も答えてくれなかったのです。
さいきんわたしは、友だちが少しずつさそってくれるようになりましたが、それまではだれも遊びにさそってくれなかったので、すごくさみしかったです。
いつも一人でした。
休み時間がいやでした。
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この資料は身近におこりうることであり、実際に経験している子も多いであろう。
そのため、すんなり受け入れられたようである。
この時間ではあらすじを確認したあと、感想を交流し合い、問題点を指摘させ、それに対する考えを聞いた。
最後に、自分も同じ様な思い、体験をしたことを綴らせ、この日は終わった。
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もしぼくが松田さんだったら、いやな顔をしないし、入れてあげるけど、松田さんと佐藤君がむししたのはだめだ。この作文を書いた人は、すごくいやな心で書いたと思う。すごく楽しそうだったから「入れて。」と言ったのだと思います。
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ぼくも一年生のとき無視されてとてもいやだったです。松田さんもむしされたら自分もいやだから、友だちにはぜったいにしない。
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わたしは、かわいそうだと思いました。おもいきってたのんだのに、いやな顔をされたら、わたしだったらいやです。
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「なかまにいれて。」と言ったのに、入れてくれないなんて、すごく人にきずがつくし、わたしもむしとかされてすごくいやだったし、こわかった。だからこの作文を書いた人の気もちがよくわかった。
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むしされるなんて、わたしもされたことがあるのですが、いやな気がして、とてもいやだった。わたしも一人でさみしかった。同じ方向の子がいないので、いつも一人でさみしかった。はしってかえった。この気もちはわかるな、と思う。
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子どもは子どもなりに、それぞれ重いものを背負っている。
それらを少しでも、手をさしのべて軽くしてやるのも、大人の役割ではないだろうか。
言いたくても言えない子もいるだろう。書くことさえとまどう子もいるはずだ。
今日、この続きを授業でした。
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授業で使った資料は、わたしが作ったものです。
おそらく、実際に子どもたちの中であったことをもとにしたと思います。
子どもの作文や子どもとの会話の中で、何か気になることがあり、何とかしたいなという思いから教材化したのでしょう。
子どもたちがこの授業の中で綴ったことは、子どもの心の「声」です。
それをどう取り上げ、どう子どもたちに返し、自分のこととして考えさせるのか。
子どもの思いである「声」を知り合うことももちろん、値打ちのあることです。
でも、もっと掘り下げ、もっと深く考えさせたい。
今の自分はそう思いますが、実際にはどうしたのか。
それは次回。