KenGのあしあと(学級通信より)

過去に出してきた学級通信を紹介

第一期 新規採用校4年目  2,3月のお誕生日会を終えて  1995.3.9 No.112

 昨日はお誕生日会だった。

 いつものことだが、どこまで自分たちの力でできるのか、それを見てみたかった。

 実行委員会を決め、その実行委員会がすべて準備・実行をした。

 メンバーは次の通りである。

 

 司会・・・Kさん、Yさん

 プログラム・・・Mさん、Kくん

 ゲーム・・・Tくん、Hさん

 プレゼント・・・Hくん、Yくん

 

 これら実行委員のメンバーは、よくがんばった。

 ぼくはほとんど指示をしていない。

 にもかかわらず、プレゼント担当はみんなの投票で、歌を決めた。

 ゲーム担当は、早くから準備していた。

 プログラム担当も、知らない間にプログラムを決め、B紙に書いていた。

 こういった自発的な活動は、高く評価してよい。

 力がついたなーと思う。

 また、プレゼントの1つに、メッセージカードがあった。

 これについてぼくは、

「だれに書いたって当てはまるような、ありきたりの内容じゃなく、一人ひとり、その

 人だけに当てはまるような、そんなメッセージカードにしてください。」

と指示した。

 できあがったカードの中身はすばらしかった。

 個々の個性にあった、ユニークで味のあるものであった。

 このカードについても、高く評価したい。

 問題は会の中身である。

 今回は、『お別れ大カラオケ大会』が後にひかえていることもあり、1時間の枠内で終えるようにした。

 それで十分の内容であり、要はハート・心のこめ方である。

 残念ながら、この点が欠けていた。

 4時間目のほとんどを、この反省で使った。

 ぼくは、

「たった1時間の会でもできないんだから、大カラオケ大会なんて、無理だ。

 できっこないから、やめましょう。」

と、挑発した。

 これでシュンとなるようならだめだ。

 やめたほうがいい。

 でも、食い下がってきた。

「今から悪いところは直していくから、がんばればできる!」

というのが、子どもの主張だ。

 どれだけできるか見てみよう。

 心がけひとつなのだから。

 

 

 子どもたちが考えたイベントについては、基本的に私は口出ししません。

 どれだけ進め方がうまくなくても、そのまま見ています。

 それが「子どもに任せる」ということであり、「自分たちで何かをする」力をつけたいと考えていたからです。

 うまくいかない場面で誰がどう動き、どんな言葉をかけるのか。

 そんなことをメモし、会が終わった後、子どもたちにそのことを伝えます。

 小さな良さを伝えることをこれまで続けてきました。

 このお誕生会の時も、私はおそらく黙って見ていたと思います。

 どんな問題があったのか、この通信の内容からはわかりません。

 おそらく、お誕生日の友だちをお祝いするより、自分たちが楽しむことを優先し、ふざけたり、文句を言ったり、そういったことがあったのでしょう。

 じゃあ、どうすると良かったのか。

 そんなことを話し合いの中で気づかせ、考えさせる。

 それが次につながる、そう信じていました。

 

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