KenGのあしあと(学級通信より)

過去に出してきた学級通信を紹介

第一期 新規採用校4年目  時がたつのが早すぎる  1995.3.18 No.113

 あと1週間。

 あと1週間で、修了式。

 3年2組も解散である。

 それにしても、時がたつのが早すぎる。

 20日(月)は卒業式。

 ぼくが教師になりたての時、3年生だった今の6年生の半分を担任した。

 引き続き、4年生の時も担任した。

 今よりもっと未熟だったぼくは、あの子たちにずいぶん迷惑をかけたと思う。

 ずいぶん問題も起こった。

 その度に話し合い、何とか乗りこえてきた。

 クラスでハムスターを飼っていた。

 数々のドラマを起こした。

 ぼくの誕生日に、クラス全員で寄せ書きをしてくれた。

 今でも大切な宝物として、とってある。

 気がつけば背もずいぶん高くなり、もう卒業である。

 昨日、担任していた子どもたちが手紙をくれた。

 読んでたら涙が出そうだったので、家に持ち帰った。

 当時、子どもたちに、

「君たちが20才になったら、一緒に酒を飲もう。」

と、語ったことがある。

 その事を覚えてくれていて、ぼくはとてもうれしかった。

 今教えている3年2組の子どもたちも、あと3年したら卒業。

 どんな夢を持って、旅立っていくのだろう。

 そしてまた、ぼくは今のこの子たちとも、20才になったら一緒に酒を飲みたいと思う。

 一緒に話し、一緒に遊び、一緒に笑いあえるのもあと少し。

 そんなことを考えていたら、切なさで胸が一杯になる。

 ぼくはどうも、「別れ」に弱い。

    あと少しだけど、教えられる事は、すべて教えていきたい。

 お別れ式でもある大カラオケ大会の準備も、着々と進んでいるようだ。

 曲名も、順番も決まった。

 本番が楽しみである。

 ちなみにぼくは、S君と『おどるポンポコリン」を歌う!

 時間を見つけてたくさん遊び、たくさん話し、たくさん笑い合っていこう。

 それにしても、時がたつのがあまりにも早すぎる。

 

 

 このとき、おそらくもう自分は異動が決まっていて、子どもたちとの別れが確実だったと思います。

 それだけによけい、切なさで胸がいっぱいだったのです。

 前の年、6年生を担任したときのしんどさ、つらさ。

 子どもとの関係がうまくいかないことが、こんなにしんどいとは・・・。

 卒業式の夜、大げさではなく、寝込みました。

 同じ失敗をくり返さない!

 自分のすべてを、この子たちにかけてきました。

 ちょっぴり自信を取り戻し、「教師という仕事の面白さ」を実感できた1年でした。

 名前を見れば、顔を思い出せます。

 ありがとう。本当に、ありがとう!

 そんな気持ちです。