KenGのあしあと(学級通信より)

過去に出してきた学級通信を紹介

第二期 一新紀元  体育の時間のこと  1999.4.30 No.14

 子どもたちが、ずいぶん落ち着いてきました。

 まだまだ充分とは言えませんが、それでも「成長」を感じます。

 勉強が始まるとき、「起立・礼」のあいさつはしていません。

 すぐ授業に入るようにしています。

 例えば算数では、全員がそろっていなくても、学習の用意ができていなくても、「フラッシュカード」を始めます。

 すると自然に、学習態勢に入ってきます。

 ほとんど注意することなく、始めることができるのです。

 

 体育は、子どもたちが楽しみにしている教科の一つです。

 運動場や体育館で行うため、どうしても解放的になり、話を聞けなかったり、自分勝手が目立ったりしていました。

 ですからぼくも、大声で叱ることが多く、注意することが続きました。

 でも、前回の体育あたりから様子が変わってきました。

 自分勝手が少なくなり、指示をしっかり聞けるようになってきたのです。

 そして今回(28日)の体育、あっと驚くことがありました。

 この日はマット遊びということで、体育館で行いました。

 ぼくはちょっと遅れて体育館に行きました。

 

 入口のところで、先に体育館に着いていた子どもたちの様子が見えました。

 走り回っている子もいましたが、座って並んで待っている子も、何人かいます。

 それを見て、「すごい!あの子たちの名前をチェックして、おもいっきりほめよう。通信でも大々的に紹介しよう。」と思い、中には入っていきました。

 体育館シューズに履き替え、中に行くと、あらすごい!ほとんど全員が座って並んで待っているのです。

 子どもたち「全員」をおもいっきりほめました。

 成長を喜びました。

 少しずつ、子どもたちは良い方向に伸びています。

 話を聞くのも、はやくなりました。

 初代「話の聞き方チャンピオン」にAさんがなりました。

 良さを認め、伸びをほめ、あせらずゆったりこの子たちと付き合っていきたいと思います。

 

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 「あいさつをせず授業に入る」ことは、ずっと続けていました。

 専科として、または別のクラスで授業をするのならあいさつをしたと思います。

 担任である私が、受け持ちのクラスで授業をするとき、あいさつは必要ないと考えていました。

 朝のあいさつ、帰りのあいさつ、それだけで充分です。

 国語なら音読で始めます。

 遅れて教室に入ってきた子どもも、あわてて音読を始めます。

 注意することはありません。

 あいさつを入れると、そのときおそらく姿勢であったり、声の出し方であったり、気になることを注意してしまいます。

 それが嫌でした。

 スッと始め、時間でサッと終わる。

 そのスタイルをずっと続けてきました。

 体育館での場面で、走り回っていた子どもにあえて注意をしないで、「全員」をほめる、ということをしました。

 「すごいね〜、いい姿勢で待つことができて、うれしかったよ。さすが!」

   そうほめれば、次は走り回っていた子どもも、きっと座って待つことができるようになります。

 それを取り上げ、またほめる。

 叱るよりこの方が、子どもたちは伸びるのではないでしょうか。