KenGのあしあと(学級通信より)

過去に出してきた学級通信を紹介

第二期 一新紀元  「いじめをなくそう」の授業(前)  1999.6.16 No.32

 学級会用の議題ボックスに、たくさん議題カードがはいっていました。

 「けいどろがしたい」「ドッジボールがしたい」「イス取りゲームがしたい」など・・・。

 その中で2枚、こんな議題カードもありました。

 

  ◯ ぎだい・・・ともだちをいじめない。

    はなしあいたいわけ・・・ゆかいなクラスにしたいから。

  ◯ ぎだい・・・いじめをなくしたい。

    はなしあいたいわけ・・・いじめをけして、たのしいクラスにしたいから。 

 

 学級会は、クラスのめあてを達成するために、いろいろなことを話し合い、解決・実行していく場です。

 議題カードは、子どもたちの思いや願いをうつし出す、大切な子どもたちの「表現の場」です。

 その中に、上記した2枚のカードがあったことは、重要な意味を持ちます。

 つまり、「いじめがある!なんとかしてほしい!!」という、切実なメッセージなのです。

 

 この議題カードを書いた2人を呼び、話を聞きました。

 2人の願いは同じでした。

  ”いじめがあります。なんとかしたい。”

 これは、担任の願いでもあります。

 気になることがいくつかある。

 特に、何とかせねばという大きな重要な問題もある。

 ただ、それを考え合うきっかけがない・・・。

 その「きっかけ」が、おとずれたのです。

 

 アンケートをとり、実態をつかむことをまず行いました。

 その結果、

 ◉ 2年生になって

   ① いじめたことがある ・・・・ 7人

   ② いじめられたことがある ・・10人

   ③ いじめをみたことがある ・・ 7人

   ④ ない  ・・・・・・・・・・ 9人 ※複数回答あり

 ◉ ①②③の内容は?

   ・ たたいてきたので、しかえしをした。

   ・ わるぐちをいわれた。

   ・ なにもしていないのに、とつぜんくびをしめてきた。

   ・ くつをかくした。

 

 明日(木)、いじめの授業を行う。

 

 

 子どもの様子で気になることがあり、何とかしたい、と思うことがあったとき、

「どうすればいいのか。」思い悩みます。

 子どもが、例えば「せいかつノート」に自分や友だちの「しんどさ」を書いていれば、それが「きっかけ」になります。

 今回は、「議題カード」に「いじめがあるよ先生、何とかして。」と訴えてきたので、このことを取り上げ、「学級会」という形で話し合い、考え合うことにしました。

 もし、そういった訴えがなければ、私はどうしたのだろう。

 「気になることがいくつかある」「大きな重要な問題もある」と感じていたのに、何もせず様子を見ていたのだろうか。

 今の自分なら、どうしたか。

 難しい問題です。