運動会のあわただしさ、忙しさも過ぎ、今少し、中だるみのようなところがあります。
ピリッとしたものに、やや欠けている、そんな感じがします。
それは子どもたちだけではなく、もちろん自分自身にも言えることで、教師がまず変わらなければ、子どもも変わりません。
そういった思いを今、強く抱いています。
先日、算数のテスト返しをした時、友だちの点数を見て「◯◯点や。」「△△くん、□□点やって〜。」などと、いかにも優越感にひたった、相手を小バカにした言い方がありました。
がまんできなかったので、声を荒げ、叱りました。
「大切なのは結果ではなく、『がんばり』なのだ。いくら良い点をとっても、人の点を見
てバカにするような言い方をしたら、その人は0点です。」
等と子どもたちに言いました。
でも、この手の話は、そのとき効果があっても、すぐに忘れられていきます。
事実で示すしかないのです。
「教室はまちがえる場所」とはいっても、言葉だけでは響かず、やはり事実が大切なのです。
そうでなければ、何度言っても、ただのお説教に終わってしまいます。
国語のテストの前日、「テストに出る漢字」を教え、覚えるまで練習することを課題として出します。
どれだけ練習するかは、個人任せです。
今回、練習帳にびっしり2ページにわたって練習してきていたのは、
Tさん、Yさん、Nさん、Mさん、Sさん、Hさん、Oさん、Kさん
の8人でした。
楽をしようと思えば、いくらでもできます。
でも、そうしないでがんばったところに、値うちがあるのです。
努力できる人は、必ずどこかで、大きく伸びていきます。
「事実で示す」ことで「ドラマ」が生まれ、子どもたちの心に深く刻まれます。
そんなドラマは、1年の中でそうあるものではありません。
ドラマを生み出すために、こちらがしかける。
ドラマが生まれそうなことを、見落とさない。
日々の小さなことに価値を見つけ、子どもたちに伝えていく。
そういった地道な努力を、続けていくしかないのです。