体育で跳び箱をしています。
1学期の終わりぐらいから布石として、「跳び箱に跳び乗ってジャンプする」等の運動をしてきました。
そして2学期、少しずつステップをふみながら、「開脚跳び2、3段」跳べることを目指しています。
ポイントはいくつかあります。
① つま先で強くふみきる
② 両手を開いて(パーの形で)、前の方につく
③ 両手で体を支え、前へ体を移動させる
④ マットの先の方を見る
その中で特に、①と③は大きなポイントです。
①の「ふみきり」を強くするために、「ふみきって跳び箱に跳び乗る」あるいは、「跳び越す」練習を繰り返しました。
少しずつ子どもたちのふみきりは、力強くなってきました。
④の「視線」については、ぼくがマットの先にしゃがみ、
「先生を見なさい。」
「とびこんでおいで。」
と、声をかけました。
すると、自然に体が前へ前へくるようになりました。
②③については、手本を見せたり、跳び箱にしゃがませ、両手をついてゆっくり遠くに跳び下りる練習をさせたりしました。
(1)両手に体重をかける
(2)体を前へ移動させる
(3)両手にかかっていた体重が軽くなる
この一連の動作ができれば、ほとんど跳べるようになります。
100%に近い数字です。
さて、昨日の体育。
練習後、2段から順にチャレンジです。
2、3段のどちらかが跳べれば合格です。
次々子どもたちが跳び、4段にチャレンジしていきます。
残りは2人。
TくんとHくんです。
補助をしながら、軽くおしりを押しました。
だいぶ前に行くことができてきました。
ふみきりの位置を、少しずらしました。
肩が少しずつ、前に出てきます。
視線を、マットの先へ!
補助をして支える手が、軽くなってきました。
もう少しです。
そして、ついに、跳べました!!
2回目も、OKです。
みんなの前で、跳んでもらいました。
2人とも、跳べました。
今までで、最高の跳び方です。
拍手が2人を包んでいました。
「跳び箱を全員、跳ばす」この実践は、私がよく読んでいた教育書に載っていたものです。
どれだけ繰り返し読んだかわかりません。
私にとってのバイブルであり、私を救ってくれた本なのです。
その実践を、私は毎年行ってきました。
ただ、私は力がないため、「全員跳ばす」事ができない年もありました。
この年は、このように全員跳ばすことができました。
そのときの嬉しそうな顔。
大きな拍手を受けたあとの、はにかんだ顔。
「できないことができる。わからないことがわかる。」ようにするのが、教師の仕事です。
そのために、本を読み、話を聞き、実践を見て、話し合う。
前にも書きましたが、日々、教師修業。
学びを止めては、いけないのです。