6年生を卒業させたあと、しばらくは気が抜けたように、ぼんやりとしていた。
誰もいなくなった教室を整とんしたり、読みかけのまま積んでいた本を読んだり、ゆっくりと時間を過ごした。
それもつかの間、4月になり、新年度が始まった。
毎年そうであるが、日に日に緊張感が高まってくる。
時が目まぐるしく過ぎ、気持ちだけがあせる。
そして、出会いのときをむかえた。
学年通信にも書いたが、「1年ぶり」の出会いである。
子どもたちが2年生のとき、私は3組を担任していた。
再びこうして出会うとは、思ってもみなかった。
「持ち上がり」はこれまで何回かあったが、このような「1年おいて」というのは、初めてのことである。
どんな顔をして子どもたちの前に立てばよいのか、何を話せばいいのか、学校に向かうまで、ずっと車の中で考えていた。
当時1組だった子どもや2組だった子どものことも、よく知っている。
だからこそ、これまでと同じではなく、ちがったかかわり方も求められる。
それが難しくもあり、おもしろくもある。
また、4年生を担任するのは、新採2年目以来、久しぶりである。
これまで以上に、ドキドキワクワクしている。
自分自身、忘れかけていた初心を思い出し、新鮮な気持ちで、子どもたちにぶつかっていきたい。
「いじめや差別を許さない」「まわりに心を配る」「自分で考え、自分から動く」「ごまかさない、手を抜かない」など、これまで自分が大切にしてきたことが、ぶれないように、子どもたち一人ひとりを見ていきたい。
この世に生まれ、こうして仲間と出会えたことは、「奇跡」である。
この1年、子どもたちと過ごした「軌跡」を、この学級通信で紹介していきたい。
何かとご迷惑をおかけすることもあると思いますが、大切な子どもたちを、責任を持って、確かにおあずかりします。1年間、よろしくお願いいたします。
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附属小学校には、6年間お世話になった。
行く前は、「自分なんかが通用するのだろうか 。」「2、3年いることができたらオッケー。」など、不安でいっぱいだった。
無我夢中、とにかくがむしゃらに毎日を過ごした。
その分、家族にも迷惑や負担をかけてきた。
ここでしかできない、貴重な経験をたくさんすることができた。
研修、教育実習といった、附属小学校にとって大きな柱である2つのことの担当にもなった。
しんどかった。けど、自分の中の、確かな力になった。
地元の学校にもどった。
W市中心部に近い、伝統ある学校。
人数も多く、2クラスか3クラス。
どうしても、「附属小学校から来た」という目で、子どもにも、教員にも 、保護者にも見られてしまう。
どこまで自分が学んできたことを活かせるのか、プレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、仲間に恵まれ、楽しく充実した日々を過ごせた。
通信の書き方を、敬体から常体に変えた。
その方が、自分の思いや考えをストレートに伝えられるからである。
敬体だとどうしてもよそよそしくなり、モヤッとした文章になる。
私が憧れる実践家の方の通信が、常体で書かれている。
このことも大きく影響している。
ということで、私自身の考察の文も、これからは「常体」とさせていただきます。
引き続き、よろしくお願いします。







