初任校であったT小学校には、4年間在籍しました。
大変だった1年目。
夏休みに、必死に勉強しました。
とにかく、本(教育書)を読みました。
教育雑誌も、何冊も購読しました。
「教育技術の法則化」を知り、代表者である向山洋一氏の本を読み漁りました。
「プロ教師」という言葉にしびれ、そのプロ教師を目指して勉強する楽しさを知りました。
夏休みが終わって子どもたちに、自分が学んだ実践をするのが楽しみだったのを覚えています。
2学期からは、少しはまともな授業、指導ができるようになりました。
また、すばらしい先輩や仲間にも恵まれました。
ここからは、そんな初任校、最後の年の通信を抜粋して紹介していきます(この年の通信を綴じたものは、残っていました。)。
1994年4月6日 No.1
はじめまして。(はじめてでない方もいらっしゃいますが・・・。)
新しく3年2組の担任になりました。
今年で教師4年目の、まだまだ修行中の身です。
昨年は6年生を担任していました。
1年目の時に3年生を担任していましたが、その時とはまたちがった緊張感の中、今、この学級通信を書いています。
3年生くらいの年代を一般的に「ギャングエイジ」といいます。
グループを作り、いろいろなことに興味を示し、とても活動的な年代なのです。
子どもたちはエネルギーであふれています。
輝いた目をしています。
この年代の子どもたちの「よさ」をどんどん伸ばしていきたいなぁと考えています。
具体的にどんな教室を作っていくか、どんな方針で学級を作っていくか、大きく3つの柱があります。
1つめは、「まちがいをおそれない雰囲気づくり」
教室は、「まちがえる場所」なのです。たくさんまちがえて、そして成長していくのです。
2つめは、「何事もていねいに、続けて、最後まで」やるということ。
つまり、努力の大切さを学ばせたいと考えています。
そして3つめは、「いじめや差別は絶対に許さない」ということです。
あたたかくて、明るくて、楽しくてしかたのない学級にしたいのです。
本日、確かにこのすばらしい23名の、みなさまの大切なお子さんをおあずかりしました。よろしくお願いします。
どんな学級にしたいかを伝え、それを保護者と共有し、同じ方向で子どもを見ていくことは大切なことだと思います。
思いがずれていれば、見る方向が違っていれば、子どもは混乱し、学級もまとまりません。
所信表明演説ではありませんが、4月の始まりに向けしっかりと考え、ノートに書き、事あるごとに子どもに、保護者に伝えていく。
毎年このことを、繰り返してきました。