KenGのあしあと(学級通信より)

過去に出してきた学級通信を紹介

第一期 新規採用校4年目  学級作り2日目 1994。4.8 No.3

 子どもたちはまだ、言葉は悪いが”群れ”の状態です。

 ”群れ”から”集団”になるには、ルール作りと組織作りが必要です。

 そこで昨日は、この2つに重点を置きました。

 まず、席替えをしました。

 男女仲良くなってほしいとの願いから、必ず男女がとなりどうしになるようにしました。

 黒板の字がうしろだと見えにくい子は優先的に前です。

 クジ引きで決めました。

 クジによって偶然が生みだすドラマを楽しんだのです。

 この子たちなら、すぐに仲よしになるでしょう。

 席が決まったところでいよいよ教師の願い、思いを語りました。

 どんな教室を作っていきたいか、と、どんな時に先生は叱るのかの二点に絞って話をしたのです。

 どんな教室を作りたいか、ズバリ

『まちがいをおそれない教室』

です。

 まちがいや失敗により人はかしこくなるのだから、たくさんまちがって、たくさん失敗しなさい、と言いました。

 どんな時に先生は叱るか、ズバリ

① うそやごまかしをした時

② 周りの人に迷惑をかけた時

③ 人の心を傷つけた時

です。 

 子どもたちは真剣に聞いていました。

 ただ語るだけでは、その場では納得しても効果はありません。

 大切なのは、これからの実践の積み重ねです。

 つまり、事実で示していかなければならないのです。

 気をぬけない、真剣勝負がスタートしたのです。

 ぼくが今日語ったことは、クラスの根本的なルールとなり、徹底していかなければクラスは動かないでしょう。

 優しさとは厳しさであり、厳しさとは簡単に妥協しない信念の強さだと思います。

 さて、これら以外にも細かいところを一つひとつ確認したり、一人一役の当番を決めたりしました。

 どんなことが決まったのか、どんな組織作りができたのか、それはまた改めてご紹介したいと思います。

 

 「黄金の3日間」という言葉があります。

 子どもと出会って3日間で教師の思いを語り、学級の組織作りをし、ルールを決めていく、ということです。

 このときはまだ子どもたちに緊張感があり、教師の言葉や指導が入りやすいときです。

 ここでの指導が、この1年を決めるぐらいです。

 通信にも書いたように、言うだけではだめで、このあといろいろ起こってくる日々のできごとに対し、どう対応していくか。

「なんや、口だけやん。」となってしまっては子どもは、離れていきます。

 日々の小さな指導の積み重ね。

 子どもは教師の言動をよく聞き、見ています。

 それにしても、書いていることが若い!そして、まだまだ甘い!