作文の時間、『うつしまるくん』(※視写教材 光村教育図書)で練習したあと、「話し言葉から書き始める」作文を書かせました。
書き出しを3パターン示し、どれかを選び、そして続きを書く、という方法です。
示したパターンは、
① 「あ!しまった!」
② 「うわ!これはなんだ?」
③ 「たいへんだ。もうこんな時間だ。」
です。
いくつか紹介します。
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「あっ!しまったー!家にかえるのをわすれていた。」
と、まりちゃんがいいました。とけいをみたら、まりちゃんが
「まだ12時だ。」
と、言いました。
「あー、よかった。」
と、まりちゃんが言いました。
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「うわ!これはなんだ?」
びっくりして、先生が見てみたらユーフォーがとんでいました。
先生は、ほんものとおもってにげだしました。
ほんとうは、子どものいたずらだったのでした。
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「たいへんだ。もうこんな時間だ。学校にちこくする。」
と、ゆうたが言いました。ちこくしました。ろうかにたっていたら、カラスがとんできてぶつかりました。
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「たいへんだ。もうこんな時間だ。はやく学校へいかないと。先生なのに!」
と、先生が言いました。
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「あっ!しまったー!もう、こんな時間。先生におこられちゃう。」
ゆうたは、いそいでごはんをたべました。はをみがきました。「ハラハラドキドキ」ゆうたは、はしりながら思っています。学校につきました。
「ちこくしちゃった。」
「こら〜。」
先生がいいました。
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「 」(話し言葉)で書き始めるだけで、ずいぶん作文の質が上がります。
引き込まれてしまうのです。
ただ、この授業でひとつ反省すべきことは、中身に制限を加えず自由に書かせると、下品なものに走ってしまうということ。(笑ってしまう自分もダメでした・・・)
下品な笑いは、「ユーモアではない」ということを話していく必要を感じました。(自戒の念もこめて)
作文(日揮指導も含む)はときどき指導を入れないと、おもしろみのないありきたりなものになってしまいます。
子どもが、そのとき見たもの、聞いたこと、思ったこと、話したこと、したことなどを、そのまま自分の言葉で書かせたい。
うまく言えないのですが、その子にしか書けない「生き生きとした」表現・・・日常の、ほんの一面を切り取り、その場面を素直な言葉であらわす、そういった作文を書かせたいと考えていました。
話し言葉から書き始めることも、表現技法のひとつです。
なかなか書き始めることができない子どもも当然います。
何人かの作文を読んで聞かせたり、その子に読ませたりすることで、「あ、そう書けばいいのか。」と、気づかせるようにしました。
それにしても、作文指導は難しい・・・。
そして、おもしろい!そう思います。
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