学級通信『キラキラ星』は、その名の通り、子どもたちのキラキラ輝く部分をお伝えするものです。
でも、時にはそうではない部分。
考えていかなければならない部分も、伝えざるをえない時があります。
「これは、おかしい」は、まさしくそういった内容です。
見逃すことのできない実態です。
これをもとにして、子どもと共に考え、話し合っていただきたいと考えています。
2日前のことです。
体育を終え、教室にもどると、AがBにたおされ、おさえこまれていました。
何をしていたのか、原因は何なのかを聞きました。
はじめ、AとCがもめていたそうです。
BはCを助けようとして、上記したような状態になったということでした。
では、AとCはなぜもめていたのか。
CがAに、つばをつけたことが原因だということです。
Aは「きたないなあ。」と怒り、もめごとが始まったのです。
ここで問題が2つあります。
1つは、Cはなぜ、Aにつばをつけたのか。
2つは、BはなぜAではなく、Cの味方についたのか。
Bは、「Cと友だちだから。」と言いました。
では、Aとは友だちではないのか。
そうではありません。
Cはなぜ、Aにつばをつけたのか。
ぼくは、
「同じことを、Bにできますか。」
と、たずねました。
「できない。」
と、答えました。
「Bにできないことが、どうしてAにできるのですか。」
「BとAには、どんな違いがあるのですか。」
と、問いました。
B,C2人の行動には、明らかにAを軽く見ている「差別性」を感じましたので、追及しました。
そして、そういったことからいじめが始まり、相手の心を深く傷つけ、ボロボロにしてしまうんだということ。
時には命まで奪ってしまうこともあること。
そうなったら、君たちの将来や家族はどうなるのか。
いじめられ、追いつめられ、命を失ってしまった人の家族は、どんな思いなのか。
大切なことですので、これらのことを話しました。
実はAに対しての「物をかくす」等といった嫌がらせは、1年生の後半から
あったということを聞いていました。
「いじめ・差別は絶対に許さない」と宣言していながら、まだこのようなことがあることに、力のなさを感じます。
こういった「差別性」に気づかせ、それがいかに人を傷つけることであるかを、今後授業化し、考えさせていきたいと思います。
Aに対することは、おそらく全担任からの引き継ぎで聞いていたのだと思います。
これまでもBやCとの関係を気にかけ、注意深く見守ってきたはずです。
それでも、こういったことは起こります。
起こった時、「これはおかしなことなんだ。」ということに気づかせ、相手の気持を「想像」させる。
「自分のこと」として考えさせる。
そういった機会と捉え、子どもたちに投げかけていく。
子どもたちとの日々は、平坦ではなく、でこぼこ曲がり道。
だから、「熱量」が必要なのです。
この頃は、まだまだ「熱い自分」がいました。